川越「九条の会」ニュース138号をお届けします


寒くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

川越「九条の会」ニュース138号ができましたので、お届けします。 

さて、教科化が問題となっている「道徳」ですが、今年の中学校向け道徳教科書の採択状況が、分かってきました。

「子どもと教科書全国ネット21」の調査によると、様々な問題が指摘されている「日本教科書」の公立中学校向け道徳教科書を採択したのは9月17日現在で、全国で栃木県大田原市、石川県小松市、加賀市の3採択地区のみであることが分かりました。採択率は全体の0.6%で(生徒数での概算は0.19%)、最下位です。同会の鈴木事務局長は、「ゆがんだ内容の教科書を子どもたちに渡さないために、多くの人々が全国各地で続けてきた活動の成果です」と話します。

ところで、みなさんは、教科書展示会に参加されたことはあるでしょうか。検定に合格し次年度から採用される教科書を実際に手に取って見ることができ、また、意見も提出できる貴重な機会です。できるだけ毎回参加するようにしていますが、会場はいつもまばらです。意見を記入できる用紙が置いてあるので、気づいた問題点を具体的に書いて置いてきます。

今回は、「命のビザ」の杉原千畝についての記述が酷いものでした。

まず、当時のヨーロッパにおけるヒトラーについての説明がほとんどないものがあります。これは、文科省の修正意見(ほぼ修正命令)で「日本とドイツが同盟を結んでいたこと」という表記が小学校版で削除されてしまった影響でしょう。これでは、千畝の行為がどれほど勇気や決断力を必要とし、また人道的であったのかを歴史的に理解することが危うくなってしまいます。こういう場面ではよりていねいに事実を押さえることが必要であることは言うまでもありません。単なる心の問題としての偉人伝に終わらせてはならないのです。

他にも内容に事実誤認などの問題はありますが、さらに、驚いたのは、ある教科書の本文に続く感想の例です。3つ出ていますが、そのうち2つは「杉原の行為は国からの指示を守っていない」、「自分だったらルールは守る」というもので否定的な内容であり、残りの1つも「どちらともいえない」というものです。結局のところ、「国の指示は守る」、「政府の言うことは聞く」という方向に子どもたちを誘導するための教材に矮小化されてしまっているのです。

世論の動向を議論しているとよく行き当たるのが、教育はどうなっているのか、学校では何を教えているのか、という疑問です。学校現場に改善を求めるのは当然(現状では大変困難に思えるが)ですが、市民としてもできることを考えたいと思います。教科書展示会に出向き、意見を書いてくることも、その一つではないでしょうか。

ものいう市民であり続けたいと、強く思うこの頃です。(KA 

今回のニュースも、川越「九条の会」呼びかけ人の方からの寄稿です。

 

川越「九条の会」ニュース138号 2018.11.9(確定版)

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中